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2020年7月豪雨災害に関する支援ニュース 第99報
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2020年7月豪雨災害に関する支援ニュース

 

2020年7月豪雨災害に関する支援ニュース 第99報

 7月豪雨水害から間もなく5ヶ月を迎えようとしています。この間、被災者のみなさんはまだまだ家屋の片付けや清掃に追われています。坂本で活動を続けているコミサポひろしまのみなさんと一緒に家屋の片付けや清掃を行いながら、みなさんからお預かりしたお米を被災者の方へお届けしてきました。
 一昨日被災地に入った村井も、昨日坂本に行き、栃木から頂いた餅米と白米を届けてきたようです。
 球磨村では、OPENJAPANのメンバーのみなさんが活動するの多武除という地区にお邪魔しました。ここで活動しているリーダーさんは東日本大震災の時に石巻で被災してそこからボランティアで全国の被災地に駆けつけ重機部隊で活躍しています。土砂にまみれたお宅を丁寧に重機を使って、被災者の方に寄り添いながら思い出の品を救出しています。
こうして、広島や宮城、もちろん熊本、大分などこれまでの被災地からもボランティアが駆けつけ被災地から被災地へのリレーがつながっていることに感動します。

 この日の現場は家屋の1階が土砂で埋り、その土砂を重機で取り除いたあと、再建に向けて、壁を剥がしたり、換気扇や台所の収納棚を取り除く作業でした。そこに住む、高齢の女性は現在八代市に避難生活をしているなかで、「人生辛いことばかりじゃないから、必ず再建して自宅に戻る」と涙を浮かべながら力強く話してくれました。「お嫁に来てから60年以上、自然豊かなこの土地を離れたくない、春はワラビなどの山菜をとり、秋には栗をとって昔は700㌔も売りに出したこともあった。ここの栗は特別大きくておいしいのよ」と話しがとまりません。そして80歳を過ぎても病気一つしたことがないそうで、昔、子とり(お産婆さん)は生まれたばかりの子どもにふきの汁を吸わせたということで、そのかいあってか、丈夫な体になったと嬉しそうに話してくれました。年齢からすると再建をあきらめそうになるけど、やはり慣れ親しんだ土地を離れることはそれ以上に大変なことなのでしょう。お米を手渡すと、ありがとう!ここで炊事ができればみなさんに手料理ごちそうするんだけど。。。と

 お隣のお宅でも、1階まで土砂に埋もれ、大切な写真や思い出の品を取り出す作業が続いていました。天井まで埋め尽くされた土砂は人が一人這いつくばって通れるほどの隙間しかありません。その中から、家財道具や思い出の写真を救出します。お父さんも鍬を持って参戦してくれます。話を聞くと山仕事をしていたということで、鍬を持つ手が職人です。土砂と言っても石ころが多く、スコップでは歯が立たず、鍬で石ころの混ざった土砂を掻き出していくのです。慣れない私たちは指にまめができたりと大変な作業です。
それでも少しずつ掻き出していくと、水害を免れた布団や鞄などが救出されて、お母さんも「鞄が一つしかなかったから、よかった。」と笑顔がこぼれます。またご夫婦が救出してほしかったというお孫さんたちの写真が奇跡的にもずいぶんとよい状態で見つかりました。思わずハイ、ポーズ!!もぐって救出したボランティアもなんだか誇らしげです。住民さんの笑顔が私たちボランティアにとっての何よりのご褒美です。

 地域の人も仮設に入ったりとバラバラになってしまって、寂しそうでしたが、大切なものが救出でき、家の中から土砂がなくなっていくのを見ていると、気持ちが和らいでいきます。
どの地域にもいてもみなさん仮設やみなし仮設などコミュニティがバラバラになってしまっているので、復旧作業にあたりながらも、まちの再建や悩みや想いを話せる場が必要だと感じました。神瀬では毎週土曜日に、集落の人たちが集まって話し合いがもたれています。そこで久しぶりに顔を合わせて近況報告などをしています。各地域でもそんな取り組みが広がりつつあります。
                                                      (増島 智子)

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名義:ヒサイチNGOキョウドウセンター
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 被災地NGO恊働センター
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 TEL 078-574-0701 FAX 078-574-0702
 〒652-0801 神戸市兵庫区中道通2-1-10
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2020年7月豪雨災害に関する支援ニュース 第100報

 コロナ禍によりボランティアが不足する中、八代市の秀岳館高校は発災直後の7月7日から坂本町などでボランティア活動を続けています。これまでに延べ6000人近くの生徒が被災地で汗を流しています。地元で活動している他のボランティア団体の人からも「坂本で一番土砂を掻き出したのは秀岳館の生徒だ!」と言われるくらい、とても感謝されています。
もともと秀岳館がボランティア活動に携わったきっかけは阪神・淡路大震災でした。その時の募金活動以来被災地で活動を続けてきているのです。ここで出会えたのも何かのご縁を感じます。

 この度の7月豪雨災害では、当初はコロナ禍により、学校側もボランティア活動をためらっていたそうですが、生徒たちが「私たちもできることをしたい」と直談判をして活動に行けることになったそうです。もちろん、作業の際には手洗い、うがいと消毒は厳重にしています。
実際に、現場に入るとコミサポひろしまの小玉さんたちメンバーとともに、若い力と笑顔で被災者の方の心がほぐしていきます。土砂に埋まった家屋をみて、再建をあきらめそうになっている被災者の人たちが、泥がなくなりきれいになっていく自宅をみて、これならもう一度再建しようかなと、生徒から元気や勇気をもらうのです。被災者の方の中には在校生のお宅や卒業生の方もいて、母校の生徒に支えられ希望が湧いてきます。部活動ごとに現場に入っているので住民さんは「今日は何部の生徒さんかな?」と心待ちにしています。秀岳館はスポーツも盛んで、全国大会にも出場しています。地元の人たちも「もし高校生に戻れたら、絶対に秀岳館に入学したい!勉強だけはでなく、学べることがたくさんある」と大人気です。

 そんな元気な高校生が被災地に行くと泥だらけだった家屋がみるみるうちにきれいになっていきます。「人の役にたててうれしい」、「ボランティア楽しい」と生徒の顔も晴れ晴れとしています。今後も活動を続けたいと言ってくれている生徒たちの言葉に被災者もいきる力が湧いてきます。
 御年89歳ながら中川校長先生は矍鑠としていて、ボランティア活動では、毎日お昼休憩にお弁当を届けながら、生徒の健康状態を確認するために自らの運転で被災地の現場まで赴き、生徒をねぎらいます。生徒には“おじいちゃん校長先生”と慕われ、生徒がハグをしに駆け寄って来ます。
また、不登校だった生徒が秀岳館に入学して、生徒会長までなった子もいて、卒業してからも校長先生を慕って学園祭などの催しに遊びにきています。そんな素晴らしい教育環境について「何か特別な指導があるのですか?」と取材で尋ねられた時に校長先生は「指導なんて何もないよ!学校の環境がいいからです」とお応えになったそうです。そして、校長先生は「ボランティアは命の教育」と言われています。

 今年はコロナという災害に見舞われ部活動も全国大会など多くの活動が自粛や中止に追い込まれ特に3年生は最後の試合に出場できずに悔しい想いをしました。そんな逆境の中でも、この災害ボランティアを通してたくさんのことを経験できたのではないでしょうか?だからこそこんなにも長期で生徒の意志でボランティアを続けているのだと思います。まさに校長先生の言われる「命の教育」だと感じます。
秀岳館高校に訪れると、地元だけではなく全国から集まる生徒も先生もまるで大きな家族のような存在で、温かい気持ちになれます。
私も秀岳館のみなさんから多くのことを学ばせて頂いています。ありがとうございます。

                                                      (増島 智子)

〈〈まだまだお米を集めています!〉〉
まだ避難所生活をされている方もおられますが、被災地では今後の復興ビジョンづくりのための動きが活発になっています。こうして、被災者の復興への足音が聞こえてくる段階に入ってきたように感じます。全国から送られてくるおいしいお米を味わいながら、じっくりと将来のことを考えて下さることを切に願います。まだまだお米は喜ばれます。当センターが責任をもって、援助の届きにくい人たちを優先し、かつ必要な被災者に届けたいと思いますので、少しでもいいですからお米を提供して下さいませんか。何卒よろしくお願いします。

【送り先】
〒652-0801 兵庫県神戸市兵庫区中道通2-1-10 TEL078-574-0701
「被災地NGO恊働センター」まで
(注)現金でもお受けしていますので、下記の方法でお申し込みください。その場合通信欄に「お米代」とご記入ください。
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2020年7月豪雨災害に関する支援ニュース 第101報

 八代市坂本町では、地元のみなさんも水害支援に奔走しています。「坂本町復興支援チーム桃ちゃん」もその一つです。構成メンバーは「コミサポひろしま」「レスキューアシスト熊本」「道野カンパニー」「水俣Hub-Power」です。
被災当初から活動を続け、現在もみなさん活動を続けています。

 被災地では、まだ流された建物がそのまま、川にも漂流物が流れ着き、その爪痕を色濃く残しています。東日本大震災の被災地岩手県大槌町吉里吉里のミュージシャン「RIA+ノリシゲ」の曲「歩きましょう」が頭に浮かびました。

♪♪♪♪♪♪
色失ったこの町のガレキかきわけて
泥にまみれた荷車押す背中照らす太陽
さぁ 歩きましょう 歩きましょう 思い出集めて
さぁ 築きましょう 築きましょう 愛するこの町を
♪♪♪♪♪♪

 いま坂本町では、そんな色を失ったまちに色を添えてくれるプロジェクトを進めています。チーム桃ちゃんのメンバー水俣Hub-powerさんが運営のお手伝いをしています。それは、地元で被災した峯苫医院の院長の奥様のアイデアで始まった「さかもと花いっぱいプロジェクト」~笑顔ある暮らしを地域とともに~です。
そのプロジェクトには「令和2年7月4日の豪雨災害により私たちの坂本町は一変しました。発災から4ヶ月秋を迎えた坂本町に例年咲いていたはずの秋の花が少ないことに気が付きました。花いっぱい、笑顔をいっぱいの坂本に少しでも戻したいと願っています。坂本町コミュニティ再生のためにも、是非皆様方のご協力をお願い致します」という想いが込められたプロジェクトです。
水害後の被災地には前段の歌詞にあるように町は色を失います。その光景を見ていると心がふさぎ込んでしまいます。被災者の中にも「公費解体を待っているけどいつになるかわからないし、流れてきた流木や家財などがそのままだと、気が滅入るから」と一人黙々と片付けをされている人もいました。そんな姿を見かねてボランティアがお手伝いすると「ちょっとでもきれいになると、これで前をむける」と。。。「花壇まで作ってきれいにしてもらって」と。。。

 そして、チーム桃ちゃんは先月「第2回 坂本で会いましょう~くつろぎの時間~」を開催しました。これは、いまは仮設やみなし仮設や親せきの家などに身を寄せバラバラになっている住民さんが集う場です。集まったみなさんは久しぶりに大声で笑い、子どもたちは思いっきり体を動かし、悩みを打ち明けたりしています。こんないままで当たり前にあった語らいの時間を過ごすことで、また少し前に向けたのはではないでしょうか。
東日本大震災の被災者が歌った歌のように、いま坂本、九州、そして他にも被害に遭われた被災地の方が、花を植えながらゆっくりゆっくり歩いて、愛する町を築いていってほしいと願わずにはいられません。
 チーム桃ちゃんの代表諸橋桃子さんは、熊本日日新聞(2020/11/6)で「『やっぱり坂本がいい』。被災して町外へ出ざるを得なくなった住民と話すと、必ずといっていいほどみんなこの言葉を口にする。どんなに辛く、大変な思いをしても、それでも、たくさんの住民がまたあの集落に、坂本に帰って暮らしたいと本音では願っている。そんな声をいつまでも大切にしたい。」と話しています。
                                                      (増島 智子)

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2020年7月豪雨災害に関する支援ニュース 第102報

水害から5ヶ月が経過しました。避難者数は89人(12月3日現在)となり、仮設やみなし仮設では1,675世帯3,954人(11月25日現在)が暮らしています。いまだ2次災害などの恐れから八代市坂本町33世帯、葦北郡津奈木町10世帯に対し避難指示が継続しています。
現在も各被災地では、少ないながらもボランティアが毎日汗を流しています。いまだに家屋に入った泥出しなども行われ、時に被災者の方は途方もなく延々と続く作業に心折れそうになることもあります。そんな被災者にいつもボランティアがそっと寄り添っています。

コミサポひろしまもその一つです。私たちも微力ながら家屋の清掃、修復などのお手伝いをさせて頂いてます。リーダーの小玉さんはメンバーの人たちと丁寧に作業を進めていきます。泥だらけの家屋を前に再建をあきらめかけていた家主さんと「一度片付けをさせてもらえませんか?もし解体になっても構いませんから、お手伝いさせてください」と被災者の背中を押しています。秀岳館高等学校(八代市)の生徒も加勢して、住み慣れた家がみるみるきれいになっていきます。そのうちに被災者の方の心が晴れ渡った空のように、すっきりとした笑顔がこぼれはじめ、「もう一度再建してみようかな?」と…。そこに小玉さんたちが「お手伝いしますよ」とそっと声をかけます。被災者の人も自ら率先して、片付けを手伝ったり、
 家屋のリフォームに取り組んでいきます。

ボランティアの人たちも格段に技術があがり、まるでプロ顔負けの作業です。その時々の災害に柔軟に対応して、被災者のお困りごとに寄り添っているのです。災害の都度いろいろ勉強をされながら技術を磨き上げていくのです。
家の再建を考えている住民さんには、見積もりを拝見させてもらって、ボランティアでできる範囲のお手伝いをして、中には最終的に数百万円という金額が安くなったりします。大工さんも足りない中なので、大工さんが入ってすぐに作業が始められるように、壁を剥がし、壁や天井の断熱材を外したり、釘やビスを抜いたり、しっかり乾燥、消毒をして引き渡します。そうすると大工さんは、すぐに新しい壁を張ったり、建具を付けたりと工期も早く、料金も安くなるのです。

リーダーの小玉さんは長い間被災者の人たちとお付き合いしています。茨城県常総市の水害の被災地などにもいまだに足しげく通い、住民さんと家族のような間柄を築いています。災害が次々多発する中でも、小玉さんは“いま”の現場で納得いくまで活動をしないと次の現場にはいきません。現在の熊本では少ないながらも個性豊かなメンバーたちと、笑ったり泣いたり、試行錯誤しながら被災者のみなさんと一緒に活動を続けています。
*コミサポひろしまのFBページ
https://www.facebook.com/comsup.hiroshima
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                                                      (増島 智子)

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2020年7月豪雨災害に関する支援ニュース 第103報

 今年もあと10日ほどで1年の幕を閉じます。しばらく支援ニュースが途絶えていました。当NGOもスタッフが少なく、忙しくレポートを書く時間がありませんでした。申し訳ありません。

 今日、球磨村渡(峯・島田)の大原伸司区長さんから恒例の人吉新聞のコピーが送られてきて、見ると12月14日、この水害からの再建に向けて球磨村の復興計画策定員会が復興計画骨子案を示した旨が報じられていました。
同案を読んで見ると、まず、はじめに「住宅を失った村民はようやく避難所から仮設住宅へ移り、仮に暮らしを始めることになりました。」という文言に目が止まりました。そして最後の計画の策定体制という冒頭で「復興の主体は村民一人ひとりです」と・・・・・。少し暮らしに落ち着きを取り戻した頃に、復興計画が示されるという事は、将来に向けて希望を持つことができるということに大きな期待が寄せられます。
ただ、来年の1月17日で丸26年となる阪神・淡路大震災の時にも、被災者と市民でつくりあげた『市民がつくる復興計画~私たちにできること~』でも「復興は被災者主体」と掲げてきました。被災地で直接あるいは間接に復興にかかわった私たちにとっては至極当たり前のことです。その後の25年間で発生した災害でも復興の過程で同じように掲げられて来たことでしょう。しかし、すべてとは言いませんがその都度本当に被災者主体で復興が成し遂げられてきたのだろうか?という疑問を持たざるを得ないのです。そして、冒頭の「仮に暮らしを・・・・」という文言に目が止まったのは、「暮らしに仮はない!」と中村大蔵さん(園田苑・理事長)が発せられた名言が私の頭に叩き込まれているからです。以来、被災地と向き合う時にはこの言葉を忘れたことはありません。この1年を振り返って見れば、コロナで始まり、コロナで終わるという1年になりました。阪神・淡路大震災から今年の1月17日で四半世紀という節目を迎えましたが、コロナ下でこの大切な節目となる話題が吹っ飛んでしまった感があります。でも、今年の「2020年7月豪雨災害」+「新型コロナウイルス感染症」という複合災害と向き合う中で、25年前に学んだことがこのように蘇ってくるということに、大切なことはいつまでも拘らなければと、ますます私たち阪神・淡路大震災を経験した者にとっては、終わりなき大きな使命を抱えているのだなぁと痛感します。それは「1・17から7・4」ではなく、「7・4+新型コロナウイルス感染症から1・17へ」だからです。
(続く・村井雅清)

〈〈新年のお年玉として、お米を届けたいと思います。〉〉
復興計画という話題がなされるように、被災地は復興への足音が聞こえてくる段階に入ってきたように感じます。全国から送られてくるおいしいお米を味わいながら、じっくりと将来のことを考えて下さることを切に願います。まだまだお米は喜ばれます。コロナ禍で誰もが大変な生活を余儀なくされておられる中でのお願いはほんとうに申し訳ないのですが、当センターが責任をもって、援助の届きにくい人たちを優先し、かつ必要な被災者に届けたいと思いますので、少しでもいいですからお米を提供して下さいませんか。何卒よろしくお願いします。

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2020年7月豪雨災害に関する支援ニュース 第104報

 昨日の本支援レポートで、最後に「1・17から7・4」ではなく、「7・4+新型コロナウイルス感染症から1・17へ」だからと言いました。この根底にあるのは、私の中では25年前に行われた「市民とNGOの『防災』国際フォーラム」(組織委員会委員長・高村勣・当時コープこうべ名誉理事長、実行委員会委員長・芹田健太郎・当時神戸大学大学院国際協力研究科長)での神戸宣言です。
 この神戸宣言の最後に、“被災地の私たちは、自ら「語り出す」「学ぶ」「つながる」「つくる」「決める」行動を重ね、新しい社会システムを創造していく力を養っていくことから、私たち自身の復興の道を踏みだしていくことを、強く呼びかける。1995年12月10日”(12月10日は国連人権宣言が採択された日)
と締め括っています。つまり、阪神・淡路大震災を経験し、、痛みの共有を経て、お互いが支え合い、助け合ってきたことから、しっかり学び合おうという思いを込めたものだと私は理解してきました。阪神・淡路大震災の経験を一方的に伝えるということではなく、東日本大震災からも、西日本の水害からも、台風19号からも、そして2020年7月豪雨災害からも、そして阪神・淡路大震災の以前に起こった「雲仙普賢岳火砕流災害(長崎県島原市)」からも学ぼうということだったと思います。もちろん、今年1年間世界中に猛威をふるった「新型コロナウイルス感染症」からも学ぼうということです。この作業がなければ、危機感をもって「ポストコロナ」の社会を描くことはできないのではないか、とさえ思うのです。

 今年に入り日本にコロナが上陸し、国内でも感染症が瞬く間に広がりました。同時に、「ポストコロナ」という表現も目にしない日はないほどです。決してポストコロナを標榜することは否定しません。ただ、その議論の背景や根幹にある思想や主義、主張の多くは、すでに先述した25年前のフォーラムでも、多彩な表現や分科会での議論、そして同フォーラム10年間の都度の宣言などでも紡ぎ出されてきたことだ振り返ることができます。私たちはあの時以来、「一人ひとりに寄り添い」「最後の一人まで」を目標に国内外の被災地と向き合ってきました。このことが声高に掲げられたのは、同フォーラムの実行委員長を務めた芹田健太郎が言い続けている「そもそも私たちはつながっている」ということからきているのだということに、25年目を前にしたシンポジウムでの鼎談(阪神・淡路大震災から25年 四半世紀の歩みと“いま”-NGO・市民社会・災害支援のこれからー)で、あらためて気づかされたのです。
(続く・村井雅清)

〈〈新年のお年玉として、お米を届けたいと思います。〉〉
復興計画という話題がなされるように、被災地は復興への足音が聞こえてくる段階に入ってきたように感じます。全国から送られてくるおいしいお米を味わいながら、じっくりと将来のことを考えて下さることを切に願います。まだまだお米は喜ばれます。コロナ禍で誰もが大変な生活を余儀なくされておられる中でのお願いはほんとうに申し訳ないのですが、当センターが責任をもって、援助の届きにくい人たちを優先し、かつ必要な被災者に届けたいと思いますので、少しでもいいですからお米を提供して下さいませんか。何卒よろしくお願いします。
【送り先】
〒652-0801 兵庫県神戸市兵庫区中道通2-1-10 TEL078-574-0701
「被災地NGO恊働センター」まで
(注)現金でもお受けしていますので、下記の方法でお申し込みください。その場合通信欄に「お米代」とご記入ください。
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 TEL 078-574-0701 FAX 078-574-0702
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2020年7月豪雨災害に関する支援ニュース 第105報

前号で触れた「市民とNGOの『防災』国際フォーラム」は、-くらし再建へ「いま」見すえてーというテーマで議論を続け、10年間は毎年発表する都度の宣言で、被災者支援の提言をしてきました。私たちが被災者(地)と向き合う時は、常に被災者の暮らし再建を最も優先的に取り組んできました。25年前は、暮らし再建を緊急課題として取り上げ、そのためには「とにかく住まいが必要!」ということで、公的支援の必要性をアピールしました。(阪神・淡路大震災後に被災者生活再建支援法が施行されましたが、阪神・淡路大震災の被災者には遡及適用がなされませんでした。)
住まいは“仮”であっても、暮らしに”仮“はないということは、本来ならば避難所生活でも、在宅避難生活でも、仮設住宅での生活でも、暮らしは「雨・露」が凌げればよいというものではありません。誰もが「健康で、文化的な」生活ができなければいけないということなのです。とは言え、住まいが仮である以上十分な生活ができるかということを考えると、難しいのが現実です。そういう現実から、「仮の暮らし」と表現するのは已むを得ないかも知れませんが、復興計画の中でのこの表現を被災者が目にすれば、どんなに辛いことなのかを想像して欲しいものです。
11月末から12月初めにかけての被災地入りで、やっと仮設住宅に入れた球磨村に住んでいたHさんを訪ねて、いろいろお話を聞いていた時に、「ゆっくり風呂に入れたのは4カ月ぶりですわ!」と、笑顔で話されていたのが印象的でした。こうして災害前の暮らしに少しずつ取り戻されるのだなあ・・・・・と。Hさんご夫婦はほぼ毎日のように午前中は自宅に戻り、水害に遭った家財道具の水洗いや雑巾がけなどして、使える物は再利用できるようにしています。全壊の自宅の1階にあるガレージで、ストーブを置いて、簡単な昼食をとっているようです。見るのも辛い無残な姿を残したままの全壊の家を前にしての片付けも、ひょっとすれば“災害バネ”というか少しずつ元気になっていく要因なのかも知れないなぁ、と思うようになるのです。
 特にHさんの場合は、いろいろな思い出が刻まれていたようです。暮らしに仮がないというのは、このご夫婦のように、一歩一歩元の暮らしに戻るように日々を暮らしていることを想像すると、毎日が“仮”ではないことがわかります。Hさんご夫婦の姿を見ていると、2007年の能登半島地震の被災者が仮設住宅で暮らしていて言われた言葉を思い出します。
 ―仮設住宅の暮らしは不便だ。生まれ育った場所は、地震で更地だらけ。
見たら涙が出るわ。もうすぐ自宅の“はなれ”で住めるようになる。―
(能登半島地震から97日目の7月1日、足湯ボランティアによる聞き取りから引用)

この方は全壊の自宅から離れた仮設住宅に住んでいるより、不自由でも自宅の“はなれ”に住んで、少しずつ家の再建を見守る方が元気になるということでした。「暮らしに“仮はない」とは実に名言だと思いますね。
(続く・村井雅清)

*お詫び:当センターのFBで、前号のレポートで紹介した神戸宣言と25年目のシンポジウムによる鼎談のテープお越しの冊子の表紙を添付するのを忘れていました。今号でHさんの被災家屋のガレージの写真と共に貼り付けますのでご容赦下さい。

〈〈新年のお年玉として、お米を届けたいと思います。〉〉
復興計画という話題がなされるように、被災地は復興への足音が聞こえてくる段階に入ってきたように感じます。全国から送られてくるおいしいお米を味わいながら、じっくりと将来のことを考えて下さることを切に願います。まだまだお米は喜ばれます。コロナ禍で誰もが大変な生活を余儀なくされておられる中でのお願いはほんとうに申し訳ないのですが、当センターが責任をもって、援助の届きにくい人たちを優先し、かつ必要な被災者に届けたいと思いますので、少しでもいいですからお米を提供して下さいませんか。何卒よろしくお願いします。
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2020年7月豪雨災害に関する支援ニュース 第106報

 一昨日、熊本での活動を終え神戸に戻りました。今回もコミサポひろしまのみなさんと家屋の再生などのお手伝い、みなさんからのお預かりしたお米の配布などをしてきました。
 早い人では、なんとか生活スペースを確保して、自宅を新年で迎える人がいる一方で、再建に向けてまだ自宅をどうするか、建設型仮設やみなし仮設などに入居しながら、不安な年越しを余儀なくされている人たちがほとんどです。
八代市坂本町にある市ノ俣、横様地区もその一つです。ここは、国道219号から市道から集落までの道路が大規模な土砂崩れにあい、当初は住民のみなさんは2時間30分も歩いて自宅の様子を見に行っていたのです。現在は仮で道路がつながってかろうじて自宅に行くこともできるのですが、ライフラインが確保されていないので、まだまだ家に帰れる状況ではありません。当時は、携帯もつながらず、緊急のために用意してあった衛星電話で救助を要請したり、道路に家にあったペンキで「SOS」も文字を書いて助けを求め、みなさんヘリコプターで救出されたそうです。

 横様の集落の住民さんは直接家屋に被害はないけれど、車の車検が切れ、車を運び出せずに新しく車購入しました。また、現在はみなし仮設に入居しているため生活必需品などの購入など出費もかさんでいます。
 横様からもう少し山を登ると、大規模に土砂崩れを起こした区域があり、家屋が一軒押しつぶされています。まだこのお宅も手付かずのまま、お位牌などの大切なものを取り出せないままです。
他にも護岸沿い家屋で護岸が削られ、敷地内が大規模に陥没している住宅もあります。また、長期に渡る避難生活で獣が家屋の中に侵入し、猿がお米を食べてしまったり、冷蔵庫まで開けられ食料を食べ尽くし、冷蔵庫は廃棄せざるを得ない状態で、家の中は大変な状況だったそうです。こちらでは息子さんとお母さんが毎週末家を修理しにこられています。みなさんからのお米をお届けさせていただきました。

 今の生活再建支援法では、家屋に直接被害がないと支援が受けれない状況です。2次被害といってもいい被害にも関わらず、自治体から見舞金程度のものしか支給されていません。生活再建支援法も家屋の被害だけでなく、生活の再建にかかる被災者の暮らしへの被害に対しての支援を検討するべきです。
 球磨村のある集落でも橋が崩壊して、仮設生活を余儀なくされている人がいます。現在このような人たちは、支援の網目からこぼれ落ち、家に直接被害がないからと声もあげられずに肩身のせまい避難生活送っています。一人ひとりの暮らしの状況にあった支援策が求められます。
(増島 智子)

〈〈新年のお年玉として、お米を届けたいと思います。〉〉
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2020年7月豪雨災害に関する支援ニュース 第107報

 蒲島郁夫熊本県知事は、11月19日「球磨川流域 治水の方向性」について、「命と環境の両立」と題し、県議会で「緑の流域治水」構想を発表しました。「今後は、不退転の決意で、球磨川流域に安全と恵みをもたらす『緑の流域治水』に取り組み、日本の災害復興をリードする新たな全国モデル、いわば『球磨川モデル』-として、必ずや、球磨川流域の創造的復興を成し遂げる」と締めくくりました。
創造的復興とは、災害以前より、災害に強い、よりよい社会にという意味だそうです。阪神・淡路大震災では当時の貝原俊民兵庫県知事が掲げた復興理念のメッセージでした。東日本大震災では、同県知事の講演を聞いた村井嘉浩宮城県知事も、創造的復興を掲げ復興に取り組んだ。そして2015年宮城県仙台市を中心に開催された「国連防災世界会議」で、Build
Back
Better(ビルド・バック・ベター)=「よりよい復興」を成し遂げようと決議された。

 災害に遭ったことをバネとして災害前よりよい社会に、というのはすばらしいことでしょう。ただ、誰も置き去りにしないという前提での“よりよい復興”でなければならないのは当然のことだと思うのですが、堤防を高くしたり、安易な高台移転などの施策は、ともすれば生業を営む者、あるいはそこに住まわざるを得ない人たちを、置き去りにしていないか。被災者主体というならば、被災者の一人ひとりに寄り添うのはあたり前で、国や地方自治体が適切な被災者(地)支援策を実行するならば、被災地の最前線で被災者に寄り添っているボランティアの発信に耳を傾けることが、最良の道ではないでしょうか?

 熊本県は12月1日に開かれた県議会で、仮設住宅などで生活されている世帯が1695世帯に対し、在宅での避難生活のまま暮らしている世帯が1646世帯もあるという調査結果を発表しました。コロナによる感染が不安で避難所に行きたくないという人も、少なくないでしょう。私が被災地で見る在宅被災者は、1階もしくは2階屋根までどっぷりと浸かり、とりあえず寝る場所だけを何とか確保して暮らしているという被災者ばかりです。人吉市内で出会った男性は平屋住まいのお独り暮らしで、しばらく風呂場のタイルに布団を持ち込み寝ていたとのこと。「よくこんな状態で何カ月も避難生活ができるものだ!?」とびっくりさせられる状態でした。中には、持病を持っていたり、家族に障害を抱えている方がいるため、避難所に行きたくても行けないという事情のある方もおられるようです。「よりよい復興」を声高に掲げるのはいいですが、このような生活をされている方の救済をせずに置き去りにしたままでの「よりよい復興」はありえないと強く断言せざるを得ない。こうした事例は避難生活における住まい方を取り上げましたが、他にも直接、間接にも被害を被った被災者のそれぞれの立場によって各々事情が違ってくるでしょうが、決して置き去りにしてはならないということなのです。
 本来貝原俊民兵庫県知事が掲げた「創造的復興」の理念は、その趣旨が浸透しないまま言葉がひとり歩きした感があるように感じます。果たして蒲島郁夫熊本県知事は、過去の事例をしっかりと検証した上での「創造的復興」を掲げているのか、私には疑問がぬぐえない。
(続く・村井雅清)

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2020年7月豪雨災害に関する支援ニュース 第108報

 前号で「本来貝原俊民兵庫県知事が掲げた『創造的復興」の理念は、その趣旨が浸透しないまま言葉がひとり歩きした感があるように感じます。」と書いたのは、どうも最初に創造的復興を唱えられた貝原俊民前兵庫県知事の願いと、国連防災世界会議での「Build
Back
Better(ビルド・バック・ベター)=「よりよい復興」を含め、その後の被災地の首長が掲げたものとは、どうも乖離しているような気がするからです。関西学院大学災害復興制度研究所および日本災害復興学会の立ち上げに尽力された山中茂樹同研究所顧問が書かれた『特集阪神・淡路大震災の復興20年
~被災地の復興と残された課題~ 「最後の一人まで」めざす復興法体系を
大震災 20 年を機に再スタート』(日本災害復興学会発行 『復興 (12 号) Vol.6
No3』 2014.12.
12 )を拝読させて頂くと、貝原知事の意図したことが理解できる。次にその一文を紹介させて頂きます。

-貝原知事の創造的復興は、戦後民主主義の中で彼が温めてきた地方分権をベースにした思想の集大成である。鉄鋼・造船といった従来の神戸経済を支えてきたハードタイプから、医療・環境・安心・安全といったソフトパワーへの転換、予算制度の制約を受けない復興基金や経済特区による柔構造の仕掛けによって、地域トレンドを一気に上昇へ転じさせる。復興庁による上からの復興ではなく、地方分権に基づく復興であった-と。

 被災地における地方分権を考えるときは、被災者主体がベースにならなければならないことは言うまでもないでしょう。その上で「人間復興」に基づいた救済策が施さなければならないと思います。そのためには、被災者に寄り添っているボランティアの声に耳を傾けることが不可欠と言っても過言ではないと思います。発災直後に、貝原俊民前知事の「ひょうご心のケアセンターの初代所長を引き受けてくれないか」と相談を受けた、当時神戸大学医学部精神神経科中井久夫教授は、
―これは、日本の災害において初めて大量に投入されたボランティアの活動を引き継ぐものだという設立の由来を考えた。しかし、約40名の人数でボランティアの役割を肩代わりできるものではない。そこで、センター独自の役割を模索した結果、「行政とボランティアとの谷間を埋める」という定義を考えだした。―と。
( こころのケアセンター活動報告書 平成7年度「手さぐりの1年」より)

 このように当時のボランティアの振る舞いと向き合った専門家は、私の知る限りでは中井久夫先生しかいないと思われます。阪神・淡路大震災で「ボランティア元年」と注目されたが、このボランティア元年の意義を考えると被災者主体―地方分権―個の尊重という構図が見えてくると思うが、詳しいことは次号で・・・・・。
(続く・村井雅清)

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2020年7月豪雨災害に関する支援ニュース 第109報

 前号でボランティア元年の意義ついては次号で、と予告しました。次のように二人の識者がメッセージを出されています。一人は、亡くなられた評論家でもあり、医師でもあった加藤周一さんの言葉で、もう一人はノンフィクション作家の柳田邦男さんです。
加藤周一さんは、「ボランティアが残した財産は、『多様性』の意義であろう。」と言われ、その意味するところは
ーこれがいいことだというのが一つあって、それにみんなが賛同すべきだと いう考え方をやめるように努力することが、集団としても大切だと思います。ー
と奥深いコメントを遺して下さっています。

 前号で中井先生の言葉を紹介しましたように、「大量のボランティア」が様々な形で、様々な場所で代弁する被災者の言葉や被災地の状況を受け止めることが大切であるということは、柳田邦男さんが『柳田邦男「想定外」の罠 大震災と
原発』(文藝春秋、2011.9.15第一刷発行)で書かれている次のメッセージを読むとより深く理解できるものです。
それは
―ボランティア活動が自ら発見し開拓した現代ならではの意味とは、制度化の発達によって硬直化した社会の仕組み(特に行政のしくみ)の「隙間」を行動によって埋めたり縫合したりしつつ、人々と社会に「新しい価値観」の共有を呼びかけ、社会の仕組みの解体・再構築をはかろうとするところにある。その意味での「ボランティア元年」だったのだ。新しい市民社会の構築の哲学が、そこにはある。―と。

2020年7月豪雨発生以来、熊本県の被災地では、災害発生直後にPOSKO(インドネシアで災害後に出現する支援拠点のこと)という支援拠点、物資集積場所などが被災地のあちらこちらに出現しました。これが発災直後の被災地の最前線で活動されている支援拠点であり、ここでヒアリングをすれば、時間の経緯と共に変わる被災者の声が把握できるというものです。詳しいことは「2020年7月豪雨水害に関する支援ニュース」を見て下されば嬉しいです。(ブログは写真も見ることができます。http://ngo-kyodo.org/2020kyusyunanbu/
(新しいウインドウで開きます)

 ボランティアは、救援物資を配りながら被災者の声に耳を傾け、救援物資が一通り行き届いたのでは、と判断すればイベントのサポートや心のケアという活動に発展し、寄り添い型の支援活動へと変化していきます。このPOSKOで活動する災害救援ボランティアはほとんど初心者でしょう。被災者とボランティアがつながり、豊かな関係を築くことをベースに「ボランティアさんがもっときてくれたら片付けが楽になる」「元の家に戻れるのか?役所は早く方針を出して欲しい」「2階屋根まで水に浸かり、何もかも水浸しになった。もうここには住めない」「避難所に行きたくても、家族に集団生活が難しい者がいるので行けないのよ」「避難所生活からやつと仮設住宅に入れたけれど、ここには2年しか住めないんだよね?」「公費解と言われても、もっとじっくりと考える時間がなければ、なかなか判断ができない」「子どもの遊び場がない」「中・高・大学生が落ち着いて勉強ができない」「ダムは要らない。これまで長い間にわたって球磨川の恩恵を受けてきた」などなど、実に多彩な被災者の思いや悩みが“見える化”します。こうして見える化した被災者の生の声と真摯に向き合えば、何をすればいいのかが分かるというものです。日本は本人申請主義が原則なので、国や地方自治体にいろいろなことを直接お願いするにも、現実には届かない。だから、最前線で寄り添っているボランティアの声に耳を傾ければ、ほぼ被災者に対する支援策は出てくるというものだと思います。、柳田邦男さんが言われるように「新しい市民社会の構築の哲学が、そこにはある。」のです。「たかがボランティアかも知れませんが、されどボランティア」でしょう。
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2020年7月豪雨災害に関する支援ニュース 第110報

 前号で書きましたように、最前線で活動するボランティアが被災者の代弁をする(アドボカシー)という役割は大変重要な役割だと考えています。被災者主体で課題を解決するには
ボトムアップで順に上位の期間にあげて行くことが基本です。つまり、個人でできないことは家族で、家族でできないことは地域で、地域で出来ないことは市町村で、そして市・県→国→国連という風に解決の方策を確保するという構造は、地方分権の基本的な仕組みです。
課題解決の過程で、被災者が政治参加を経て「声」をあげていくことが大切です。すでに述べて来ましたように1995年の神戸宣言の最後のメッセージは、被災者のみならず、支援者をも含めて多数の人に呼びかけたものです。(本支援ニュースNO,104号を参照)

 ところで、この地方分権の原理になったのが、1931年ローマ法王ピオ11世が発した社会回勅にあります。その部分を日本語に直訳すると、
-個々の人間が自らの努力と創意によって成し遂げられることを、彼らから奪い取って共同体に委託することが許されないと同様に、より小さく、より下位の諸共同体が実施、遂行できることを、より大きい、より高次の社会に委譲するのは不正である。社会のあらゆる活動は、その動機と本性のゆえに社会の成員たちに補助を提供せねば成らず、彼らを破壊し、吸収するようなことは決してあってはならない。―というものです。
最初に地方分権の原理として取り上げたのは欧州共同体で、欧州地方自治憲章第4条に明文化され、同憲章の前文には「地方自治体が民主主義国家の本質的な基盤で、市民に身近な行政を提供する存在である。」と記されています。(池田清・下関市立大学、「創造都市と伝統~大災害からの都市復興を事例にーより引用)
先日逝去された新野幸次郎さんは、この地方分権のしくみを分かりやすく、次のように解説されました。

 ―自分たちで出来ることは、自分たちで成し遂げ、自分たちで出来ないことは、身近な行政(市・町・村)に補完して貰い、市・町・村ではできないことは、さらにより上位の行政(州とか連邦)に補完して貰うという体制。(新野幸次郎 階段
NO36(2010) エッセイと詩 “無料と税”より引用)―というものです。

さて、自分たちでできることは自分たちで成し遂げ、自分たちでできないことは共助で・・・・というフレーズは最近菅義偉総理も言っていることです。ただ、同総理がいう根底には、「自分たちでできなければ自己責任ですよ!」と言わんとすることが見え隠れします。もう一度、ピオ11世の社会回勅を見ると、「社会のあらゆる活動は、その動機と本性のゆえに社会の成員たちに補助を提供せねば成らず、彼らを破壊し、吸収するようなことは決してあってはならない。」と。つまり、いかなることがあっても「個の尊重」があってのことですよと説いていると私は理解しています。被災者主体という以上は、当然のことではないでしょうか?
(続く・村井雅清)

〈〈新年のお年玉として、お米を届けたいと思います。〉〉
復興計画という話題がなされるように、被災地は復興への足音が聞こえてくる段階に入ってきたように感じます。全国から送られてくるおいしいお米を味わいながら、じっくりと将来のことを考えて下さることを切に願います。まだまだお米は喜ばれます。コロナ禍で誰もが大変な生活を余儀なくされておられる中で  のお願いはほんとうに申し訳ないのですが、当センターが責任をもって、援助の届きにくい人たちを優先し、かつ必要な被災者に届けたいと思いますので、少しでもいいですからお米を提供して下さいませんか。何卒よろしくお願いします。
【送り先】
〒652-0801 兵庫県神戸市兵庫区中道通2-1-10 TEL078-574-0701
「被災地NGO恊働センター」まで
(注)現金でもお受けしていますので、下記の方法でお申し込みください。その場合通信欄に「お米代」とご記入ください。

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