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【東日本大震災】レポートNo.307 【東日本大震災】レポートNo.308
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【東日本大震災】レポート


【東日本大震災】レポートNo.307

被災地NGO協働センターです。
岩手を訪問している増島のレポートです。
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「まけないぞう」がつなぐ遠野ものがたり
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 3月11日、あの津波から10年の月日が流れました。犠牲になられた方たちは行方不明者、関連死も含めると2万2192名となります。犠牲者のみなさんには心よりご冥福をお祈りするとともに、行方不明者の方が一日でも早くみつかりますように願ってやみません。
午後2時46分、遠野市の復興住宅の脇にある公園で行われた追悼式に参加しました。

 あの日、大槌町から遠野市まで歩いて山を越え、助けを求めにきた被災者の方がいました。「沿岸が大変なことになっている」と。そして、遠野市は後方支援として沿岸にボランティアを派遣し、長期間の支援活動が始まりました。
私達も、遠野のみなさんを中心にボランティアとともに避難所、仮設住宅、復興住宅などを訪問しまけないぞう作りをしてきました。
まけないぞうは今までの被災地では少し落ち着いた頃の仮設住宅からスタートすることが多かったのですが、今回の東日本大震災では避難所からのスタートでした。まだまだライフラインや物資も不足する中での活動には、正直躊躇するところもありましたが、被災者のみなさんがまけないぞうを作りながら、「久しぶりに針を持ったわ。」「今日は頭を動かしてよく眠れるわ!」「ずっと津波のことを考えていたけれど、夢中になって津波のこと忘れることができたわ」などの感想を話してくれました。それから不安は消え去りました。

2011年当時の作り手さんのメッセージを紹介します。
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 美容師として仕事をし、9年前に念願だった店舗を構え、美容室を経営していましたが・・・この震災で何もかもきれいさっぱり波にのまれてなくなってしまいました。避難所での生活は今まで味わったことのないくらい悲惨で、人間関係に苛立ち、泣きながらの毎日でした。そんな時、このまけないぞうに出会いました。もともと裁縫は苦手ではなかったので、やっているうちに楽しさを覚え、何も考えることなく時間を過ごし、いろんな人と出会い、何より仕事を失った今では少しでも家計の足しに…。時には自分のお小遣いなーんて!まけないぞうに出会えて本当によかったと思っています。今では子ども達も手伝ってくれるんですよ!まけないぞうがんばって作ります
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 こうして、この10年間、被災者のみなさんに寄り添い、ともに歩んできたまけないぞう。辛いことばかりではなく、楽しいこともたくさんありました。多くの人たちとの出会いが被災者の人に元気と勇気を届けてきました。

 10年経ったいま、町の景色は様変わりしました。被災地は盛土による造成地が広がり、海にはコンクリートの要塞のような防潮堤が立ち並び、復興道路という名のもとに山は削られ、行き場を失った獣が町を闊歩しています。造成地を作ったものの空き地が多く、昼間でも町を行きかう人はまばらです。

 「こんなはずじゃなかった。まるで変っちゃたよ」という被災者の言葉がむなしく響きます。
コロナ禍により一層問題は深刻化しています。せっかく再建を果たしても、コロナの影響で漁師は漁獲量が減り、旅館は宿泊客が激減し、商店も売り上げが減少するなど、2重3重にも被災者に追い打ちをかけています。

 10年目にして「これからが本番だよ」という被災者の言葉を噛みしめながら、私たちにできることを今後も続けていきたいと思います。どうぞこれからもよろしくお願い致します。
  (増島 智子)

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【東日本大震災】レポートNo.308

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「まけないぞう」がつなぐ遠野ものがたり
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 久しぶりの岩手訪問で、たくさん会いたい人、お話したい人がいます。ご夫婦で沿岸から遠野市に移り住んで10年。沿岸に比べると冬は寒くて、夏は暑いとよく言われる遠野市ですが、神戸と比べたら、冬の寒さは厳しいですが、夏はクーラー要らずで、自然豊かな土地です。四季折々の風景は、忘れかけた日本の原風景としてあちらこちらに残っています。

 10年前、釜石市の鵜住居で津波に襲われ、命からがらに逃げたご夫婦は、遠野の仮設で数年過ごした後、そのまま遠野市内に中古の家を購入し、2人で仲良く暮らしています。
ご主人は避難した高台から一変した町の風景を眺めていた時「あの当時、たくさんの“ガレキ”をみて、一体いつ片付くんだろうかと思っていた時に、下を走る道路に高槻の消防車や大阪の救急車などが走ってきて『よし!これで大丈夫だ!』と思ったよ」と涙ながらに話してくれました。壊滅的な被害を受け途方に暮れる中で、応援車両は被災地のみなさんの希望の光として映ったに違いありません。国内のみならず、海外からもたくさんの支援が届きました。
ご主人は続けて、「あの津波で世界170ヶ国からの支援してもらったんだ。インドのニューデリーからも支援に来てくれて、小さな子どもたちが、靴磨きをしてためたお金を寄付してくれたんだ!そんなお金を無駄にはできない。」と涙ながらに話してくれました。いまの被災地の復興の在り方をみて語気を強めました。
海は防潮堤が町を取り囲み、町には不似合いな大きな建物が立ち並び、空き地が目立ちます。これが本当に住民が求めていた復興なのでしょうか?

 ご主人は「いつか故郷の虎舞をお世話になった遠野で披露したい」と笑顔で語ってくれました。いつかこの夢が実現できる日を心待ちにしています。
(増島 智子)

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