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【東日本大震災】レポートNo.311
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【東日本大震災】レポート


【東日本大震災】レポートNo.311

被災地NGO協働センターです。
岩手を訪問した増島のレポートです。
→ブログでぜひ写真もご覧下さい。
http://miyagijishin.seesaa.net/article/485111668.html
(別ウインドウで開きます)

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「まけないぞう」がつなぐ遠野ものがたり
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新型コロナウィルスが落ち着いた時期を見計らって、昨年12月の中旬から年末まで駆け足で岩手県を訪問しました。コロナ禍で3月の以来の訪問となり、2年ぶりに対面で会えた方もおられ、今回の訪問は東日本大震災から10年の年月の重みを感じる訪問でした。
最初に訪れたのは拠点のある遠野市です。この10年間まけないぞうを支えて下さった「ふきのとうの会」の代表をしていた菊地加代子さんが被災された住民さんに月に一回つるしびななどの手芸を指導しておられた会場です。みなさん元気そうで今年の干支虎の飾り物を制作中でした。

今回もmakenaizoneのみなさんから届いたお手紙と昨年11月11日の震災から10年8ヶ月の月命日に「忘れてへんよ」の想いを込めて開催された“10th東北の手わざ展”でのアルバムを作り手さんにお届けしました。
「みんなあちこちでぞうさん作っているのね」と「えーーー!!!違いますよ!みなさんぞうさんを買って応援してくれているんですよ(^^;」(笑)と慌てて訂正させて頂きました。「あーそうなの!ぞうさんは長いね~(ぞうの鼻ではなく活動がです)ずっと応援してくれているのね」としみじみにお手紙やアルバムに目を通してくれています。「わぁこの人、前に仮設に来てくれたわね。覚えているわ。」など遠くにいてもお手紙を通して、つながっていることに思わず笑みがこぼれます。
「愛犬が亡くなって2年経つんだけど、ものをつくると愛犬の顔に似るのよね。この間は、おじいさんと、おばあさんを作ったのだけれど、おばあさんの顔が私の母によく似ているの。」と。何故かまけないぞうもつくり手さんに似るのです。とっても不思議ですが、創る人の魂が込められ、似てくるのでしょうか。笑った顔も、泣き顔も、めんこい(かわいい)顔も、めぐさい(かわいくない)顔も、めぐさめんこい顔も、まけないぞうを一つとってもいろんな表情が生まれます。同じつくり手さんでも同じ顔は一つとないのです。

その後、陸前高田市に向かいました。実はこの日茨城県常総市の水害や熊本県の地震で一緒に活動したことのある福井大学医学部で災害看護学を学んでいるMさんが偶然実習で現地に来ていたのです。私たちはお互いにそのことを知らなかったのですが、まけないぞうを通してつながった住民さんがMさんと話しているときに、「ぞうさん、神戸、えっ智ちゃん(増島)!!」とつながり急遽、陸前高田まで足を運び、何年振りかの再会を果たすことができました。

住民さんは、津波後の仮設住宅でまけないぞうづくりに参加し、遠野の人たちと出会い、“つるしびな”を作り続けたのです。当初は手芸はあまりしたことがなかったのですが、才能が開花したように、“つるしびな”などのものづくりにはまり、まけないぞうもオリジナルでブローチみたいなぞうさんを作って、被災地にくる大学生などのボランティアさんに何もあげるものなどない中で、お礼としてまけないぞうを創ってプレゼントしていたのです。
それがきっかけとなり、“つるしびな”を作りはじめて、いまでは岩手県最大の災害復興公営住宅栃ヶ沢住宅で手芸サークル「栃乙女の会」の代表になって手芸を楽しむ毎日です。彼女がいつも口癖のように「本当に津波でたくさんの財産を失ったけれど、それ以上にたくさんの人との出会いをもらったわ。それがいまでは大切な財産になった。」と涙ぐみながら話してくれます。
10年経っても津波のことは忘れることはできない辛い経験ですが、たくさんの人との出会いを育んだのも津波です。
「ふきのとうの会」の代表をしていた菊池加代子さんが「当時は、被災者と支援者だったけれど、今では友達です」といった言葉が忘れられません。自然にボランティアという言葉を使わなくなる時は、被災者と友達になった時かも知れません。

今回の訪問は株式会社ラッシュジャパンチャリティバンク様より助成を頂いています。
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※"まけないぞう"支え合い募金にご協力ください。
 http://ngo-kyodo.org/cooperation/donation_and_membership.html
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