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令和6年(2024年)能登半島地震救援ニュース No.73

【ゆめ風基金】
能登半島地震支援について

令和6年(2024年)能登半島地震救援ニュース No.74

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令和6年(2024年)能登半島地震救援情報

 

令和6年(2024年)能登半島地震救援ニュース No.73

7月 2, 2024


自主避難所から、自立避難所へ13 (輪島市西保地区上大沢編―3) 

 6月1日に「やさしや足湯隊」が訪問して足湯をさせて頂いた上大沢集落は、輪島市西保地区にある7集落(上山、西二又、上大沢、大沢、赤崎、下山、小池)の一つ。地震前は20世帯で、地震後少しずつ戻って来ているが、5か月を経た未だに水も電気も通っていない。  

なので、戻って来てもこの地で長く暮らすことはできない。稲の苗の管理をされているNさんは毎日バイクで輪島から通っている。二次避難所やみなし仮設から、一時、家の片づけのために戻ってくる婆さんたちは、上大沢の集会所で寝泊まりをしている。水、電気がダメでも、地震前の営みが続けられていると錯覚を起こす。しかし、仮設住宅でも同じことだが「暮らしに仮はない」という名言を、私たちはしっかりと胸に刻まなければならない。

 上大沢の特出すべき特徴は、1889年から現在(地震まで)まで20世帯という世帯数が減っていないということ(ただし人口は半減)。この現象には驚く。他の6集落と比べても圧倒的な数字と言える。

ただ、6月11日に区長さんを訪ねいろいろ話していると、「この地震後では20世帯が少しは減少するだろうな」と寂しそうに言われた。ただ、6月1日に足湯に来てくれた婆さんたちは、「20世帯って丁度いいのよ。まとまりやすくて・・・」と言われた。減少なんて全く気にしていない風だ。

 区長さんは、やはり心労もあり、疲れがピークに達しているようにも見え心配だが、いつも静かに、淡々と語られる様子からは、婆さんたちからの信頼を築いているのは間違いない。

「兄ちゃん(区長のこと)、役所から義援金の紙がきとったけん、みんなもうもらったけ?」「あれは、それぞれが申請しないと貰えないよ!」と・・・。

 二次避難所から一時帰宅をされた5人の婆さんたちの「また二次避難所に風呂でも入りに帰るわ」という気軽さが、手作りの大好物のおはぎをご馳走になったからではないが、私には元気を与えてくれる。

 石川県の復興計画のビジョンに関係人口を増やす「二地域居住」が一つの目玉になっているが、この婆さんたちの住まい方が、二地域居住そのものだろう。この被災者のニ地域居住のために、行政や支援者はいったい何をするのが、正解なのだろうか‥‥?考えどころだ!

 集会所で朝食をとり、あ~でもない、こ~でもないと話し、一段落すると各々電動車いすで、家々の片づけに帰る。一人の婆さんは、ご主人がこの炎天下で草刈りをしているので、電動車いすで田んぼまで行って、「熱中症になるよ!」と声掛けをして、自宅に帰るのかと思いきや、途中の友達の家に上がり込んでいた。婆さんたちの暮らしにも仮はないんだと気づかされる。

(被災地NGO恊働センター顧問 村井雅清)

*私たちの活動は、日本財団「災害発生前後の初動期に関する支援活動」助成を頂き活動しています。

*私たちの活動は、CivicForceのパートナー協働事業に支えられ活動しています。https://www.civic-force.org/info/activities/earthquake202401/20240130.html
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【ゆめ風基金】能登半島地震支援について

みなさまへ

しばらく情報を出せていなかったことをお詫びします。

6月は3回事務局メンバーが能登へ出向きました。
1つは福祉避難所の調査が目的で、今回福祉避難所を早期に開設したところの開設状況を調べに、もう一つは授産製品を作っている作業所に向けて何か支援はできないかというものです、
これについては資料を添付します。
(3回目の訪問についてはまだ資料ができていません。でき次第お届けします)

またNHKの海老沢さんから能登半島地震から半年たった能登の特集番組のお知らせがありました。
NHKバリバラには私(八幡)も出演予定です。ぜひご覧になってください。

なおこのメールには返信ができませんので、メール配信停止などのご連絡はゆめ風基金(info@yumekazek.com)までお願いします。

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震災半年がらみの放送ですが、いずれもEテレ20時からの放送で

・7月11日(木) バリバラ (一互一笑のその後と被災視覚障害者の仮設入居をめぐるルポ)
・7月15日(月) ハートネットTV(石川県精育園の入所者の避難状況と入所施設をどう“再建”するか)
・7月22日(月) ハートネットTV(未就学ろうあ高齢者の生活再建の難しさ)
を予定しています。
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 6.16-19希望支援まとめ.pdf
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 福祉避難所調査1(0608-0611).pdf
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ゆめ風基金 八幡

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 ※リンクはすべて別ウインドウで開きます。
被災障害者支援 認定NPO法人ゆめ風基金
〒533-0033 大阪市東淀川区東中島1-13-43-106
TEL 06-6324-7702 FAX 06-6321-5662
Email:info@yumekazek.com
Web:https://yumekazek.com
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令和6年(2024年)能登半島地震救援ニュース No.74 

7月 25, 2024


—自主避難所から、自立避難所へ―14 (輪島市西保地区上大沢編―4) 

上大沢には次のような調査レポートがある。「この集落が小規模ながら結束が固く、江戸時代の能登に見られた戸数制限/維持制度であるツラ制度の伝統を今も残すいっぽう、漁港のほか西保では比較的まとまった面積の水田を有し、しかも種々の事業を試みる進取の気風にも富んでいるので、ここだけは若い夫婦や子どもがめずらしくないという話をよく耳にした。」とある。(金沢大学文学部文化人類学研究室 鏡味治也の資料「上山・西二又・上大沢・大沢の概要」(2006)より引用)

上大沢では20戸という世帯数が減らないというのが私の最大の関心事だが、この調査レポートを読むと、現在の話ではないが大変興味深い内容だ。ここでいう「ツラ」とは、能登地方の村落社会における民俗概念で、世帯を単位とした村落社会の成員権であり、分家をしてはならないという制度にも関連しているのだろう。また、5戸を1班として集落内での、共有地における例えば田畑の作業や草刈りのような助け合いの仕事を維持するしくみが集落維持にも貢献しているのかもしれない。ちなみに海よりの10戸を「カミデ」、その奥の10戸を「シモデ」と分かれている。前号で婆さんが言った「まとまりやすい」とは、的確な表現ではないかと思う。世帯数が増えると、食料不足、水不足という問題にも影響することがある。他の地域では、寺の行事である“講”に集まるのは、「そのときに寺に行けば、腹いっぱい食える」ということも聞いたことがある。

ところで、上大沢で採れる“岩海苔”は品質がよく、市場で高く売れるそうだ。だから、集落内では「ここでは食ってはならぬ」という風習があったと。しかし、今回の地震で海岸隆起が2㍍~3㍍はあるので、今後も質の良い岩海苔が採れるのか危うい。この集落では各家庭に一艘の船は所有していて、“イワシ場”という漁場まで船を出し、漁を営んでいたそうだ。昔は「海は宝」と言っていたと聞く。

ここでは一番若い人が28歳で、彼が地震直後のヘリを誘導するのに、地面にスプレーで「SOS」と書いたとのこと。このとっさの判断のおかげでまず病人一人をヘリで病院に搬送したという。

(被災地NGO恊働センター 顧問 村井雅清)


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令和6年(2024年)能登半島地震救援ニュース No.75

7月 25, 2024


 6月2日輪島市内で自転車屋を営むOさんを訪問した。店は全壊だが、直結している住まいの方は、何とか住める状態。ただ住まいの一部に隣の美容院がOさんの方に寄りかかっているが、公費解体するので隣に同意を得ている。Oさんところの一部も美容院に寄りかかっている。美容院も全壊で、公費解体をする。

 何とか住める状態の住まいも、店舗にくっついているので制度上は一緒に解体しなければならない。ところがもう一つの制度は、何とか住める住まいを修理して残したいならば、自費でOさん自身で全壊の店舗と“縁切り”(切り離す)にしなければならないとなる。ところが今、相談している業者には「出来ない!」と言われたそうです。

 さてOさんはこうしたケースに見合う「住宅の応急修理制度」の申し込みを受け付けますというチラシを貰ってきたのだが、何度読んでも理解できないと訴える。しかし、私もこういうケースは初めてなので、正確な説明ができないので調べてあらためて連絡しますと伝え、Oさん宅を離れたが、後でよく読むと、そのチラシには<申し込み手続き>という欄があり、①「本制度を利用する修理依頼は、被災者ご本人が直接業者に依頼して下さい。」とある。加えてご丁寧に②「修理後、施工業者が被災者生活再建支援室に書類を提出します。被災者ご本人が市に書類を提出する必要はありません」と加えられている。

 確かに、これでは一般にはなかなか理解できないだろう、Oさん曰く「高齢者の場合は、やはり理解出来ないですよ。何故、役所は丁寧に説明をしないのか?」と怒りが収まらないようで、たまたま訪問した私に、「これ見て下さいよ」となった次第だ。

Oさんは翌日白内障の手術をすることになっていて、もう片方は1週間後の手術だそうだ。ストレスがたまり悪化したのではないかと想像してしまう。何故、一人ひとりに寄り添うサポートができないのだろうか?役所は「災害で業務が多く、人材が足りない!」というだろう。こうした役所の言い分は災害時の毎度のことだ。全国の自治体から応援職員の派遣という制度がある。この体制が十分ではないことも課題だ。ならば、有償でボランタリーに動いてくれる弁護士さんや住まい相談の専門家を派遣すればいいだろう。災害救助法の範囲内でできる措置でもある。石川県知事は、先般の仮設住宅での孤独死を受けて、「必要なことは、何でもする」と発言された。人が“死なないとやらないのか!?”と言いたくもなる。

話を戻すと、この制度を理解するには、まず申請するのは業者に、工事が終わった完了届けも業者がやるということだ。同チラシには、「住宅の『応急修理制度』の申し込みを受け付けます」と標題にある。これではまず、第一段階で混乱するのではないか・・・・?

要は役所は業者に丸投げなんだと理解が必要。つまり、こういうケースの解決方法は、信頼できる施工業者を探すということが最良の方法だろう。しかし、冒頭で述べたように、「業者が出来ない!」と言ったOさんのようなケースはどうなるのか?業者の内実を想像すると、災害後は仕事が増え、どうしょうもないとなる場合があるだろう。ただ、こういう場合を想定してか、役所は電話での相談窓口は設けている。

想像するに、これは「たらい回し」になり得るパターンだ。さて、どうするのか?

 発災から7か月目に入ろうとしている今、これ以上被災者に不安やストレスを与えるようなことを控え、極力負担をかけないためには、災害時には「本人申請主義」をやめ、代理人申請を可能にすることだ! 

    (被災地NGO恊働センター 顧問 村井雅清)


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令和6年(2024年)能登半島地震救援ニュース No.77

7月 25, 2024


自主避難所から、自立避難所へ15(輪島市西保地区上大沢編―5) 

6月23日は大雨予報が出されていたので、前日の22日に上大沢を訪ねた。朝9時前に集会所に着き、「おはようございます」と戸を開けたら、T・すさのさん(85)がいた。私の顔を見ると、「また来たの?」というような顔をして迎えてくれた。顔を覚えてくれたんだと嬉しかった。台所の方からもガチャガチャと音がしたので、覗くとK・てる子さん(83)が洗い物をしていた。丁度朝ごはんを食べ終わって片付けをしていたようだ。ここで寝泊まりをして、ここで食事も終える。やがて二人が表に出てきて、それぞれが電動車イスに腰かけていた。「明日は大雨と予報が出ているので、心配ですね!」「今日、金沢(二次避難所)に戻るの。10時半に迎えに来てくれる」。前回11日に会ったところなので、「あれから、ずっといたの?」と聞くと、「長い時は1週間やなぁ?」とてるこさんが、すさのさんに相槌を求めていた。

結局、11日のあと一度金沢に戻って、3日ほどしてまた上大沢に帰って来られたということだ。家の片づけもあるが、集会所で食事をしているので、おそらく男衆のために賄いもしているのだろう。婆さんたちも、何もせずじっとしているより、こうして身体を動かしている方がいいだろうとも思う。前回の足湯の時に、一人の婆さんが「金沢にいても何にもすることがない。嫁が上げ膳据え膳なんでもしてくれる。有難いことや…」と。でも、1週間もこちら(上大沢)にいて集会所で寝泊まりをされている。水が出なくても、話し相手がいるし、やはり住み慣れたここが“居心地がよい”ということだろう。

こうしてしばらく上大沢に帰って来て、またしばらくして「洗濯や掃除もあるし、風呂にも入らな…」って金沢に帰る。実に気楽な感じがする。本レポートNO73の最後で、「婆さんたちの暮らしにも仮はないんだと気づかされる。」と書いたが、やはり婆さんたちの何気ない会話を聞いていると、これが婆ちゃんにとっての暮らしなんだと納得できる。石川県が発表した復興計画案(5月20日発表)には、「ニ地域居住」促進が明記されていた。関係人口とか、交流人口とかで外部からの流入を強化しようということらしい。しかし、この二人の婆さんの会話を聞いていると、本来の「ニ地域居住」というのは、まず被災者が集落で元通り暮らせるようになるまで、このように二次避難所と元の集落を自由に行ったり来たりの生活をサポートするための方策ではないかと理解したが‥・・・。

                (被災地NGO恊働センター顧問 村井雅清)


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令和6年(2024年)能登半島地震救援ニュース No.78

7月 27, 2024


—自主避難所から、自立避難所へ―16 (輪島市町野町金蔵編―3)

  6月2日、輪島市の白米千枚田~同市町野町南志見町の海岸まで、外浦線が走れるようになった。これで、町野町の住民は一歩ずつ元の生活リズムに戻りそうだ。しかし、一方で輪島市西保地区の大沢町に行く林道および海岸線が、地すべりや落石のため通行止めになったと翌3日一報が入った。その西隣りにある上大沢、西二又へ行く林道は影響がなかった。

 さて、6月10日三度目の金蔵を訪問してきた、この日は私が一人でお伺いしたのだが、区長さんは午前中3時間にわたっていろいろな話をして下さった。特に私が注目したのは、区長さんが「二次避難している住民が、やはり金蔵に戻りたいという人たちがいると思うが、そういう人たちを全員受け入れ、安心して元の金蔵で暮らせるように、生活環境を整えたい」と強く言われたことだ。同じような環境で一時は孤立した集落でも同様の決意を話される区長さんは多い。ただ、金蔵は先に戻ってきている、あるいは発災時に残った10人を含めて、みんなでその環境整備に尽力されていることが伺える。(この“みんなでというのを、金蔵では”総がかり“という。)

 そのための第一歩として、一時は古民家を活用した“仮設シェアハウス”を構想された。しかし、この構想は事情があって残念された。代替案としてではないが一気に災害復興公営住宅を集落内に建てようという案が浮上してきた(6月30日付毎日新聞1面と3面)。

実は、東日本大震災後釜石の唐丹という地区では、最初から仮設住宅を建てないで、その代わりどこの地域よりも真っ先に公営住宅を建てると宣言された区長さんがいた。彼が、住民にそのことを伝え、「親戚のところやあるいは民間の住まいを借りるなどの不自由な避難生活かも知れないが、我慢してくれ!その代わりどの被災地よりも一早く、公営住宅を建てて、みなさんが住めるようにするから・・・・」と約束し、そのとおり実現させたという事例がある。 

阪神・淡路大震災はじめその後の被災地の最大の課題の一つとして、災害前のコミュニティを壊さず、維持することというのは避難生活をする上での“一丁目一番地”だ。仮設住宅も、公営住宅もそうすべきだ。被災者の不安やストレスを取り除くもっとも効果のある方策であることはいうまでもない。金蔵でも是非実現して欲しいと切に願うところだ。

 ところで、先述したように金蔵では昔から“総がかり”という集落の基本精神がある。集落の規約にも記されている。集落のさまざまなイベント、また景観を整備する草刈り、米作のためのため池管理、上下水道工事などなど、要は集落で暮らしていくためのライフラインに不可欠なことは、みんなで助け合って”総がかり“で取り組もうというものだ。例えば、90歳の住民に「草刈りに出て来い」とは言わない。でも、集合時には顔を見せて、「暑いけれど、熱中症に気をつけて、頑張って!」と声をかけるだけでもいいのだと。”総がかり“と言っても個人々の事情を尊重しながらの気遣いが素晴らしいと思えた。 

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令和6年(2024年)能登半島地震救援ニュース No.79

7月 28, 2024


—自主避難所から、自立避難所へ―17 (輪島市西保地区上大沢編―6)

 先日7月14日、上大沢に3度目の足湯で訪問した。昼間は特に暑いためか、集会所には男性3名と女性3名しかいなかった。でも、連休の日曜日が影響したのか、足湯が終わった頃に娘さんが迎えに来たり、お孫さんが覗きに来たりと和やかなひと時があった。男性のうちお一人は足湯2回目で80歳のお爺さん。もう一人は、毎回お会いする男性だが工事に来ている方のようだ。そしてもう一人は、初めて上大沢を訪ねた時にもお会いしたNさん。米作の段取りをする一方で、輪島市内の塗師屋に働きに行っているそうだ。半分は「ボランティアや!」と言っていた。Nさんはいつも作業用の“つなぎ”を着ていて、以前訪ねた時に「このつなぎは地震後ずっと着てるので、洗い替えがあればなぁ…」と言っていたので、穴水のガソリンスタンドの社長に無理を言って1着貰ってNさんにあげた。と言っても実はペンキがいっぱい付いているお古だったのだが、喜んで着てくれていた。

 さて、やはり暑いせいか足湯をしていても、みんな疲れてしんどそうだったのが印象的だった。足湯は気持ちよかったと言ってくれるのだが、80歳のお爺さんはじめ、みんな肩が痛い、膝が痛いと訴えていた。一人だけ気になるのは、この1週間ほど食が進まないとのこと。熱中症の予備軍かなぁと心配だった。こんな時には看護師さんや保健師さんがいたら適切なアドバイスもできたのに‥‥と痛感した。

 取りあえず、膝が痛いという爺さんには「膝の裏に座布団を二つに折っておき、膝伸ばしをすれば少しは楽になるよ!」とか、「膝頭のてっぺんではなく、淵をトントンと叩くといいかも・・・!」とか、「そうか!」と興味を示してくれた。

ばあちゃんたちは、みんな口を揃えて「肩が痛い」「首が痛い」と訴えるので、30年ほど前に独学で知識を得た「足の反射療法」を披露した。「痛いところを直接揉んだりしてはダメですよ。痛いところは足の裏に反射しているので、足の裏を触って痛いところがあれば、そこを揉むとよいです。」「肩の反射は、足の裏のこの辺り。腰に聞くのは土踏まず…」とか言って少し、さすってあげたり、揉んだりして挙げると、「あれっ、首が回るようになった!」とびっくりしていた。私自身がここ数か月、首の痛みでいろいろやっているので、そのうち効果のある方法を指南してあげたら、首の痛みが楽になったようだ。「あ~でもない、こ~でもない」とたわいもないことを言っていると、空気は和んでくる。そういえば、先日も新聞記事で「心のケア」という大層なことではないが、いろいろ薬を処方するより、一番聞くのは“人薬”と言っていたのを思いだす。「足の反射療法」は、足首から先を揉むのだが、「足首から先は、どのように揉んでも身体に異常はない」というのが特徴だ。足湯+足の反射療法は、まさに“人薬”だと納得した半日だった。

               (被災地NGO恊働センター 顧問 村井雅清)


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