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【東日本大震災】レポート


【東日本大震災】レポートNo.315

被災地NGO協働センターです。
岩手を訪問した増島のレポートです。
→ブログでぜひ写真もご覧下さい。
 (後日ご連絡します)

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「まけないぞう」がつなぐ遠野ものがたり  
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岩手県遠野市にまけないぞうの回収にやって来ました。遠野は日中、思ったよりも暖かです。朝晩は少し冷え込みストーブが欠かせません。夏の訪問以来ですが、遠野はすっかり冬景色となり、冬の風物詩でもある干し柿の暖簾が家々の軒下にぶら下がり、冬支度がはじまっていました。

避難所からのお付き合いのある作り手さんも11年が過ぎ御年96歳となり、作り手さんの中では最高齢となりましたが、いまだに現役でまけないぞうを作り続けています。「ぞうさんタオル持って来てね。そうしないと”ボケ”ちゃうから」と、タオルを心待ちにしています。「たまにはリュック背負って、スーパーまで歩くんだよ。足腰も弱っちゃうからね!」ととてもお元気に過ごされています。

避難所でお会いした時も、とてもお元気でまけないぞうを作っては避難所のみなさんにプレゼントして、避難所の中がぞうさんでいっぱいになっていました。

2軒目の方も間もなく90代を迎える89歳の作り手さん。この方もお元気で、毎日近くのお寺までお散歩しています。makenaiznoneのみなさんからのお手紙もお渡して、「ぞうさんは、楽しみの一つだからね!こうしてずっと長く続けてもらえて感謝していますよ」と、嬉しいメッセージを頂きました。津波で旦那さんを亡くされ、住み慣れた土地を離れた場所の仮設住宅で生活しながらまけないぞうを作り続けています。当時は「ここの仮設はね、浜と違って風が違うのよ」というのが口癖でした。彼女が当時寄せてくれたメッセージには「今日はどんなお顔ができるかなと楽しみでもあります。目を入れて、リボンを付けて出来上がり、正面から眺め、横から眺めて、長いお鼻を軽くキューっと引っ張って可愛いよ!と声をかけてあげるの。なんとも言えぬ心が癒され、また作る気持ちが湧く、この連続です」と、あれからいままでずっと作り続けてくれています。
(増島 智子)

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【東日本大震災】レポートNo.316

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「まけないぞう」がつなぐ遠野ものがたり  
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11月、遠野の作り手さんに会いに行きました。隣近所でも普段はなかなか会う機会がなく、「ぞうさん来てくれたから、こうやって久しぶりにお茶っこできるのよ」と久しぶりの再会を喜んでくれました。

 冬になってくると外出もままならないので、みなさん手芸をしたりすることが多くなります。ぞうさん以外にも着物をほどいて洋服にしたり、ビーズでキーホルダーを作ったりしています。「ビーズがないから、買ってきて欲しい」とお買い物を頼まれました。

 また、ひとつうれしい再会もありました。作り手さんのご夫婦と津波当時の話をしていました。「家も何もかも流され、実家のある遠野に身を寄せ、タイミングよく仮設にも入居でき、いろんな人に支えられていてね。いつか遠野のみなさんにはお礼がしたいんだ」と昨日のように話を聞かせくれました。すると、「うちにはね、京都の寂光院さんからの観音様の色紙が飾ってあってね。それに守られているんだよ!」と。「えー。その色紙は、私たちが長年お世話になっている全日本仏教婦人連盟さんからご奉納頂きお届けしたものですよ!」と11年の時を経て観音様に再会することできたのです。当時仮設に住んでいたみなさんにお届けしたのですが、その時には無我夢中でお互いにはっきりと認識できていなかったので、まさかこうしていまでも大切にして下さっていることを知りませんでした。でも長い年月をかけて観音様がお導きしてくれたのだと思います。お二人は当時この色紙をもらった後に、わざわざ京都にある寂光院さんにお礼参りに行かれ、いまでも寝室で飾り、毎朝手を合わせているそうです。どうぞ、これからもお二人をお守りください。
                (増島 智子)

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【東日本大震災】レポートNo.317

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「まけないぞう」がつなぐ遠野ものがたり  
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11月、釜石市と大船渡市の作り手さんに会いに行きました。
釜石では、お部屋の中からまけないぞうがお出迎えをしてくれました。お二人ともお元気です。お一方はもう92歳です。しかも数字に強くて、計算が早い!最近はデイサービスに通うのが楽しみの一つになったそうです。

みんな会えば津波の話になります。「津波当時は、子どものところへ行こうかどうか迷ったけれど、ぞうさんのお陰で、やることができて、お隣さんとも仲良くなれたから、ここにずっといることができたよ」とうれしい言葉を頂きました。いつも手作りのお料理をたくさん振舞ってくれます。今日ははじめてお父さんが釣り上げたマグロを頂きました。本当は市場に出すものですが、途中でサメに食べられて傷つき売り物にならなくなったそうで、漁師のお父さんも「自分で食べるなんて初めてだ」と、みんなで舌鼓を打ちながら美味しく頂きました。それにくわえてアワビ漁の時期ということもあり、とれたてのアワビも戴きました!海の幸に感謝の一日でした!

翌日は、大船渡市の綾里地区に行ってきました。
ここでは、当時は4人の作り手さんがいたのですが、お一人は亡くなられ、お一人は少し認知症が進んできて、いまはお2人だけ残ってまけないぞうを作ってくれています。11年という歳月の中でやはり寄る年波には勝てません。
それでも、いつも明るく迎えてくれます。「ぞうさん、かわいいもの。私のぞうさんは鼻が長いんだ!」「あ~そうだね。私のぞうさんとは違うね」などとお互いのぞうさんを見ながら話も弾みます。ただ、コロナ禍によりいろいろ活動が制限され、踊りが趣味だった作り手さんはいまは踊りを辞めてしまったそうです。

人々にとって、交流や密というのは暮らしのとても大切なものということが今回のこのコロナを通してあらためて実感したことです。SNSを通して会議や会話はできる便利な時代になりましたが、やはりみなさん異口同音に「やっぱり対面がいいよね」と言います。まして、年を取り人との交流が減る中で、それ以上に交流の場を減らされることは、健康やいのちの危険もあります。この3年間で一気に年を取ったと感じる時もあります。
本当に細々ではありますが、まけないぞうが被災地のみなさんとそれを応援してくれるみなさんとの大切なつながりでもあります。みなさんからのメッセージが「一人じゃないんだ。みんな応援してくれているのね」と作り手さんは笑顔になります。
(増島 智子)
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